ベトナム人の研修生だった人たちの声

日本では入管法改正案が審議され、12月10日までには成立しそうですが、ベトナムで生活していると、何となく違和感を持ったりします。この法律がかつて研修生だった人たちの声をちゃんと聞いているのか疑問だからです。

ある会社の話によれば、ベトナム人の研修生が日本へ行くために、一人約100万円払っていくといいます。50万円は種々の経費のようで、残りの50万円はベトナム政府のほうに25万円、残りは日本政府かブローカーに…。何となくわいろのようにも感じます。ベトナム人の100万円は高額で、サイゴン市内で学校の先生の月給が7万円前後と言いますので、どれだけ高いかが想像できるでしょう。

また研修生だった人の声を聞くと、日本に対して嫌な印象を持っている人がたくさんいます。例えば、サイゴン市内の8番のバスに乗っていた時、一人の男性(25歳くらい)がこんなふうに話しかけてきました。「あなたは日本人ですか」「はい」。「私は日本に研修生で3年間働きましたが、とてもたいへんでした。毎日、日本人と同じ仕事をしていたのに、日本人は月給が50万円だったのに、私は7万円だけでした。しかもそのうちの3万円は、食費、寮代として引かれ、4万円だけしかもらえませんでした。日本は好きですが、社長はとてもひどい人でした」と。

また先週、女子修道院へミサに行きましたが、一人の女性(24歳)がこんなふうに話していました。「私は徳島で3年間、研修生として働きました。研修生ですが、農業の仕事でいつもホーレンソウ、トマト、レタスなどを作りました。暑い時も寒い時も…。月給は15万円くらいで、多い時には20万円でした。でも20万円の時は、朝の4時半に起き、5時から仕事を始め、夜の9時まで働かされました。寮に帰ったら、すぐに休んでいました。しかも土曜日だけが休みで、日本のように連休、ゴールデンウィークの休みはありませんでした。教会へ行きたかったのですが、日曜日は休みがとれなくてね。給料は高くても、もう日本では仕事したくないですね。給料が安くても、ベトナムで働きたいです」と。

このように研修生として日本へ行っているベトナム人は、よい印象を持っている人が少ないなあと思います。不平をいうと、クビになる可能性もあるので、言えないし…。こうしたこともあり、最近は日本より韓国へ行く人が増えた感じがします。アジアの中で、日本が取り残されないとよいけどと、サイゴンで生活していてこのように思ったりします。

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