永遠に生きる 年間第19主日(ヨハネ6・41~51)

聖体賛美式やちょっとした演奏会などで「AVE VERUM」という曲が歌われたりします。原曲はラテン語のグレゴリオ聖歌。「めでたし、おとめマリアから生まれたまことのからだよ、まことに人類のために苦しみを受け、十字架の上でいけにえとなられたかたよ。」(「教会にいのちを与える聖体」カトリック中央協議会訳82頁参照)という意味です。

グレゴリオ聖歌はとても素朴なメロディーで、心に響いてきます。同じタイトルでも有名なのはモーツァルトが作曲した「AVE VERUM」です。この曲は48小節からなり、繰り返しが一回もない名曲で、モーツァルトの晩年の作品とも言われています。特に「in mortis(死において), in examine」という部分では、一番の高い音の響きと共に、モーツァルト自身が死を目前にして、最後は自分の生涯を神様に委ねる素直な気持ちがよく描かれている作品ではないでしょうか。

今日のみことばで、「このパンを食べる人は永遠に生きる」とあります。キリストがご自身を与えるパンを私たちがいただくことにより、永遠の命へと導かれていきます。モーツァルトもカトリックの信徒でしたので、聖体をいただくことにより、永遠の命をかみしめたことでしょう。特に晩年は…。

ある日のこと、長い間教会から離れ、ゆるしの秘跡や聖体拝領から遠ざかり、やがて重い病気にかかった人を見舞ったことがあります。彼は久しぶりにゆるしの秘跡を受け、心から回心し、聖体を拝領しました。長い間、教会をご無沙汰していて、久しぶりの聖体拝領であっただけに聖体を受ける仕草も、とても初々しいものを感じました。重い病気を抱えていることもあり、聖体をいただくことで永遠の命を意識したのではないでしょうか。聖体を通して、永遠の命の味を考えてみたいものです。

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