『私の人生なのに』:ブラザーが選ぶ!おすすめ映画

清 智英、東 きゆう著書の原作『私の人生なのに』(講談社刊)の映画化。

新体操で有望視されオリンピック出場候補選手であった、金城瑞穂(知英)は、練習中に激痛に襲われ倒れてしまう。病院のベッドで意識が戻った彼女は、脊髄梗塞と診断され一命はとりとめたものの下半身麻痺という現実を受け入れなければならない。母親は、瑞穂を看病しながら「今日は、3食とも完食!!」「一番辛いのはこの娘」などと日記に綴りながら見守っていた。

退院した瑞穂は、まだ自分に起こった状況を受け入れきれず、分かっていても両親や自分の体に当たってしまい苦しむ。そんな彼女も徐々に自分の状態を受け入れ、新体操のメンバーやアスレティックトレーナーの譽田哲二(落合モトキ)に助けられて大学にも車椅子で通うようになった。譽田は、大学から家や駅まで彼女を車で送ったり、彼女を新体操部のアドバイザーとしての活躍の場を提供しようとしたりと彼女のためにいろいろとサポートをしていた。

そんなとき、旅先で瑞穂ことを知ったストリートミュージシャンで幼なじみの柏原淳之介(稲葉友)が彼女の前に現れ、「一緒に歌おう」と彼女を誘う。始めは、戸惑いを見せる瑞穂だったが、彼が1人土手で歌っている姿に心が解けていき、閉まっていたギターを抱え彼の前に行くのだった。

この映画は、突然障がい者となり現実を受け入れきれなかった彼女が夢に向かって前進していくことで障がいを乗り越えていくというほろ苦い青春ドラマである。ただ、それだけではなく、彼女が自分自身との向き合いや周りとのわりで変化していく姿、さらに、すでに障がい者となった人との関わりも大切な見所ではないだろうか。

障がい者の関わりの中で「人生は、失うもの。最期はみんな失ってしまう。ただ、私たちは人より少し早く失っただけ。このように障がい者とならないと経験できないこともある。」という言葉は、健常者では気がつかない言葉である。いろいろな立場や環境の人に観ていただきたい作品である。

(C) 2018「私の人生なのに」フィルムパートナーズ


映画『私の人生なのに』
2018年7月14日(土) 新宿バルト9ほか全国ロードショー
監督・脚本:原 桂之介
原作:清 智英、東 きゆう
出演:知英、稲葉友、落合モトキ、蜷川みほ、江田友莉亜、深沢敦、野中隆光、飯田孝男、根岸季衣、髙橋洋、赤間麻里子
制作:ダブ
配給:プレシディオ
宣伝:MUSA
時間:103分
©2018『私の人生なのに』フィルムパートナーズ
公式サイト:watashinojinsei.com

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