惜しみなく与える 四旬節第四主日(ヨハネ3・14~21)

今日の箇所では、ファリサイ派の人で、ユダヤ人たちの議員であったニコデモに対して、イエスが答える場面です。その中でも特に印象的なのは、「神は独り子をお与えになるほど、この世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びることなく、永遠の命を得るためである」(ヨハ3・16)という言葉です。父である神が、最愛の子イエスを私たちに与えるほどの大きな恵みです。まさに父である神の人類に対する心の広さ、寛大がよく見えてくる言葉です。

2011年3月11日に東日本大震災が起こりました。東京でも大きな揺れを感じ、東北ではたくさんの被害を受けました。その年の7月上旬、ローマから二人の総顧問が来日したので、二人を仙台へ引率しました。たくさんの被害に彼らも心を痛めていました。仙台では、聖パウロ女子修道会、オタワ愛徳修道女会のシスターたちが、たいへんな状況にもかかわらず、とても親切に対応してくれました。さらにかつて大阪へ赴任していた時、お世話になった大阪聖ヨゼフ宣教修道女会のシスターたちを訪問しました。木造の建物のモルタルが落ち、修理中でした。修道院の食堂へ案内していただき、いろいろな話を伺うことができました。震災当日、園児たちの帰宅に奔走したこと、突然の出来事に困惑したことなど…。さらに甚大な被害にはあったけれど、その日の夜空がとてもきれいで、今までの人生でこんなに星がきれいだと感じたことがなかったこと…。忙しい中にあって、私たちのために対応してくれたことや、苦労したことをユーモアを交えながら話してくれたことがとても印象に残りました。不自由な生活ではあるけれど、惜しみなく与える心をシスターたちから学びました。

競争社会に明け暮れ、冷淡になりがちな社会にあって、惜しみなく与えることの大切さを身を持って感じていく。惜しみなく与えることの原点はいつも、父である神が御子キリストを与えることにあるでしょう。

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