十字架の意味と種類――カトリック教会生活入門

十字架は、ローマ人が東方から導入し、ローマ市民以外の罪人に対する残酷な処刑の道具として、コンスタンティヌス帝が廃止するまで使用されていました。
キリスト教では、イエス・キリストが人類の罪を贖って十字架上で亡くなったことを思い起こします。また、命の木、天上へのはしご、世界の軸へと発展していくという意味が表されています。
以下は主な十字の例です。

●ラテン十字
イエス・キリストの処刑の際にこのように組まれたとされ、主に西方教会で使用されています。

●教皇十字
3つの水平な横木がついたラテン十字で、教皇行列のときに使用されます。

●クローバー十字
十字架の四端に三位一体を象徴する形を結合したものです。

●アンドレア十字
イエスの弟子聖アンデレがこの形の十字架につけられて殉教したと言われています。

●Y型十字
この十字架はロマネスク様式の木彫り十字架に多く見られます。

●エルサレム十字
大きな十字架の間に4つの小さな十字架があり、イエス・キリストの傷を象徴した十字架です。十字軍が紋章として使用しました。

●族長十字
小さな横木は、銘文板を示し、ラテン語でINRI(Iesus Nazarenus Rex ludaeorum「ナザレのイエス、ユダヤ人の王」という意)と書かれています。

●ケルト十字
ケルト民族が使っている十字架です。

●受難の十字
ゴルゴタの丘を示す3段の台に族長十字をつけたものです。

●T型十字(エジプト十字)
モーセがエジプト脱出の際、入口の柱と鴨居に描いたしるしで、青銅の蛇をかけた十字架の形をしています。エジプトの聖アントニウスが使用しました。

●ギリシア十字
東方教会で多く使われています。横木と軸木が中央で交差するのが特徴です。

●ロシア十字(東方十字)
ロシア正教会で用いられる十字架です。上の横木は銘文板、下の横木は脚の支えと考えられています。

出典:『イラストで知るカトリック教会生活』(サンパウロ編)

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