タラントの活用法 年間第33主日(マタイ25・14~30)

「タラント」はギリシアで用いた計算用の単位で、6000ドラクメに相当します。1ドラクメがローマの銀貨1デナリオンと等価で、一日の賃金にあたり、一タラントは当時の約16年分の賃金に相当します。仮に一日一万円の賃金として、365日に16年をかけると、5840万円になります。これが5タラントともなると2億9200万円。

5タラント預った人は別に5タラントもうけます。つまり約3億円を別に稼ぐことができました。自分の能力を最大限に活用したのでしょう。どうやって稼いだかは分かりませんが、雰囲気からして相当の努力をしたのでしょう。二タラント預かった人も、ほかに二タラントもうけるほどの努力でした。両者に対して主人は「善良で忠実なしもべ」と言います。「善良」はギリシア語で「アガトス」、「忠実」は「ピスティス」が使われ、特に「ピスティス」は「信仰」とも訳されます。つまり「善良で信仰深いしもべ」ということになるでしょうか。

一タラント預かった人でも相当の金額です。約5840万円なので、この金額に腰を抜かし、驚いたのかもしれません。紛失しないようにと安全のために土に埋めておきました。その心境が分からないでもありません。でも主人は「なまけ者の悪いしもべ」と形容します。確かに預かったもので何か工夫しようとするのではなく、一番安全な方法を取ってしまいました。

5タラント、2タラント預った人に対しては「わずかなものに忠実」と表現します。私たちの感覚では二人とも莫大な金額に思えますが、神様の前では「わずかなもの」になるのでしょう。しかも「忠実」はギリシア語で「ピストス」が使われ、「信仰」(ピスティス)に近い言葉です。つまり「わずかな信仰」でも、私たちに大きな恵みが与えられることを教えてくれます。
タラントのたとえを通して、私たちの才能や信仰の在り方を考えさせられます。

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