自分の十字架を背負う 年間第22主日(マタイ16・21~27)

今日の箇所の直前で、ペトロは立派な信仰告白をしたにもかかわらず、イエスが「長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受けて殺され、三日目に復活することになっている」ことを話すと、ペトロはイエスをいさめ始めます。「いさめる」はギリシア語で「エピティマオー」が使われ、「叱る」「叱責する」「非難する」という意味です。弟子のペトロがイエスに「叱る」わけですから、私たちにはちょっと考えられない雰囲気です。イエスはペトロに「サタン、引き下がれ」と厳しく語ります。ペトロは他の誰よりもきつい表現で、イエスからお叱りを受けたのではないでしょうか。イエスは「わたしについて来たい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」と続けます。

2011年3月11日、東日本大震災が起こりました。この大震災によって多くのことを考えさせられました。私はその大震災の時、東京にいて、とても怖い思いをしました。東京で震度5強でしたら、震源地に近い仙台などはもっともっと怖かったことでしょう。大震災から3か月たったある日、仙台、気仙沼、塩釜、石巻を訪問しました。特に気仙沼と石巻はガレキの撤去作業がまだ続いていて、復興までには相当の時間がかかるだろうなあと思いました。

地震だけでなく、津波、そして原子力発電による放射能の問題。いろいろな要素が重なっていて、とても複雑です。そうした中、石巻に「がんばろう石巻」という大きな看板がかけられていました。たくさんの苦しみを担っているけれど、それにあきらめることなく前向きに生きようとする雰囲気を感じました。日本の社会の中ではキリスト者は数少ないのですが、自分の十字架を背負い、困難の中にあっても前向きに生きる忍耐強い人たちが多いなあと感じました。

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