冷たい水の一杯 年間第13主日(マタイ10・37~42)

ベトナムのサイゴンで生活して、そろそろ一年になろうとしています。日中は一年中、30度を超す温度ですが、一年を過ごしてみると、温度差があることや、7月、8月が「夏」という固定観念がなくなる感じがします。

サイゴン市内で一番暑いのは4月と5月です。(日本では快適な時でしょうか。)雨期は5月下旬くらいから始まり、11月くらいまで続きます。その後、12月くらいから5月中旬くらいまでが乾期で、雨が少なくなります。もちろん年によって違うでしょうが、おおまかにそれくらいの感じです。どうして4月と5月が暑いかというと、一日中晴れている時が多く、日中には40度近くの気温になり、体が延びてしまいそうです。これが一日や二日だけならまだしも、連日となると体にこたえるものです。そうした中、雨が降ってくるととても涼しくなり、降った後の涼しさは体験してみないと分からないだろうなあと思います。日本だと、梅雨時の雨はうっとおしいものですが、サイゴン市内では涼しさをもたらしてくれます。

一年中暑いと、冷たい水はとても心地よいものです。今日の福音の中に、「これらの小さい者の一人に、冷たい水の一杯でも与える者は、必ずその報いを受ける」とイエスは語ります。暑ければ暑いほど、冷たい水の有難さが分かるのではないでしょうか。

ベトナム語の学校へ通うために、よくバスを利用しています。日本のようにきれいなバスではないのですが、一応、クーラーも効いていて、ラッシュアワーでもゆっくりと座ることができます。朝の6時半くらいから8時くらいは通学時間ですが、バスの中も混んだりします。満員の中、立っていると若い学生さんたちが自然に席を譲ってくれます。知らない顔をする人もいますが、ほとんどの学生さんたちは席を譲ってくれて親切だなあと思います。そんな時、「冷たい水の一杯」のことばが頭に浮かんできます。

困っている時、疲れている時、どんな親切な心をいただいているでしょうか。また逆にどんな親切を提供できるでしょうか。今日の福音は、そのことを伝えてくれるような気がします。

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