息を吹きかける 聖霊降臨の主日(ヨハネ20・19~23)

ギリシア語で「プネウマ」という言葉には、「息」「霊」「風」「魂」という意味があります。この言葉はとても豊かな内容を持ち、目には見えないけれど、人間が生きていく上で不可欠なものを示しています。「息」は人が呼吸していく上で不可欠で、「息」は「生きる」とも言えるでしょう。「霊」は、日本では「幽霊」「悪霊」と言った意味があり、少々ネガティブ(否定的)な感じがしますが、本来は肯定的で、積極的な意味です。「風」は心地よく、新鮮さを提供し、「魂」は「大和魂」など、強い心意気が感じられるものです。

小学生の頃、平日でも朝の六時からミサがあり、それに参加して侍者の手伝いをしていました。ミサが終わった後、家に直行するのではなく、途中下車のような感じで、独り暮らしをしていた祖母の所へ立ち寄ってから、家に帰っていました。家から祖母の所まで50メートルくらい離れていたのですが…。祖母の家に立ち寄ると、いつもちょっとしたお菓子が準備されていました。子供の私には、それが一つの楽しみでもありました。真冬になると祖母が囲炉裏に火をつけ、カンコロ餅や白い餅を焼いてくれる。すでに火をつけて待っている時もあれば、私が着いてから火をつける時も…。その場合、不用な紙をクルクルと丸め、その上に近くから拾ってきた小枝を乗せ、さらにちょっと大きめの木を乗せていく。すぐに火がつく時もあれば、つかない時も…。すると祖母が竹で作った火吹きで「フー」と吹くと、「ワー」と燃えていく。やがて家全体が暖かくなり、ほっとしたものでした。そのうちに火のおきも出来上がって、餅を焼いてくれる。火のぬくもりと餅のぬくもりで、体全体が温まりました。祖母が息を吹きかけるタイミング、要領のよさなど、吹く息がこんなに暖かいものを作り出してくれるものかと実感したことがあります。

それと同じように、聖霊の息吹きも、その状況に合わせて、心地よい風が送られています。「フー、フー」と吹くことによって、一気に私たちの熱意が燃え広がっていくことでしょう。

あなたにオススメ