自立への道 主の昇天(マタイ28・16~20)

弟子たちはこれまで、イエスと行動を共にしてきました。彼らは時には褒められ、時には叱られ…。それでもイエスが共にいることは、弟子たちにとって、とても安心したことでしょう。今、イエスは天に昇っていきます。弟子たちには、自立を求められる時でした。そんな彼らがイエスから要求されることは、「あなた方は行って、すべての国の人々を弟子にしなさい」(マタ28・19)です。「すべての国の人々を」と言われても、弟子たちには、相当な重荷として響いたのではないでしょうか。

時々、教会での結婚式の手伝いを依頼され、司式をしたりします。ほとんどの場合は式だけで終わりますが、自分の甥や姪であったり、よく面識のある方の場合には、披露宴にも招待されたりします。その披露宴で宴もたけなわとなり、終わりに近づいてくると、新婦がお母さんに対して、これまで育ててくれたことへの感謝込め、自分の気持ちを伝える場面があったりします。娘さんは事前に、その場で語ることを準備し、いよいよ本番。手紙のような形式で読んでいくと、ほとんどのお母さんは涙ぐむものです。娘さんにしてみれば、これまでお母さんにさんざん苦労させてきたことへの思いがたくさん詰まっています。一方、お母さんにとってはどうでしょうか。結婚に至るまでいろいろな苦労があっただろうし、言葉には表現できない喜びや悲しみも体験したことでしょう。そんな娘さんが結婚することによって自立していく。娘さんに対して「これからの生活は厳しいよ」「私のこれまでの苦労がよく分かるようになるよ」「夫婦お互いに仲良くしていきなさいよ」というようなメッセージが、お母さんの涙を通して感じられるものです。まさに自立への第一歩。

イエスが昇天することは、弟子たちにとっては、宣教者として自立を求められる時です。それでいて彼らを支え、見守るイエスがいつもいることも確かです。

あなたにオススメ