愛の掟という種 復活節第6主日(ヨハネ14・15〜21)

私たちの社会は、ルールによって秩序を保ち人々が安全で安心に生活することができます。例えば交通ルールを守らずに、スピードを出しすぎると交通事故を起こし自分の身だけではなく人の命をも失うことになりかねません。イエス様のルールは、私たちの安全と安心だけではなく、自分と周りに対して平安を与え、豊かにしてくださるものではないでしょうか。

きょうのみことばは、イエス様が弟子たち(私たち)と三位一体の神との関係を教えてくださっている場面です。イエス様は、弟子たちに「あなた方はわたしを愛しているなら、わたしの掟を守るはずである。」と言われます。イエス様の掟とは「互いに愛し合いなさい。わたしがあなた方を愛したように、あなた方も互いに愛し合いなさい。」(ヨハネ13・34)というものです。イエス様の掟は、無限の愛を私たちに与えておられます。ただ、お互いが仲良く、平和の状態を保つ人間的な愛に留まらず、「【わたしがあなた方を愛したように】あなた方も互いに愛し合いなさい。」と、イエス様が、私たちのためにご自分の命を差し出されたように、私たちも同じように愛し合いなさい、と言われておられます。イエス様の【掟】は、【愛】が不可欠なのです。

イエス様は、私たちを愛してくださっていまから、私たちのために【聖霊】を遣わしてくださるようにおん父にお願いしてくださいます。イエス様は、私たちの弱さを全てご存知です、だから、私たちへの助け手として、また、私たちのつたない言葉、行いをおん父へと導いてくださる【真理の霊】であり三位一体の神である【聖霊】を私たちのために遣わしてくださるように願ってくださることを約束されます。ただ、残念なことにこの聖霊を受け入れることができない人もいるようです。みことばは、「その方を、世は、見ようとも知ろうともしないので、受け入れることができない」とあります。このことは、【聖霊】だけではなくイエス様に対しても同じように受け入れることができないということを「この世はみ言葉を受け入れなかった。み言葉は自分の民の所に来たが、民は受け入れなかった。しかし、み言葉を受け入れた者、その名を信じる者には、神の子となる資格を与えた。」(ヨハネ1・11〜12)とあります。このように見ますと、私たちの中には、三位一体の神を受け入れる人、受けいれない人と別れてしまうようです。

イエス様は、弟子たちに対しては、「あなた方はその方を知っている。その方があなた方のもとに留まり、あなた方のうちにおられるからである。」と言われます。ここで、【世】と【弟子】たちとの違いは、【知る】ということではないでしょうか。この「知る」という言葉はただ単に知識の上での【知る】という意味ではなく、もっと深くて内面的なところまで【知る】ということを意味しているようです。私たちが愛する人のことを知りたいと思うように、【知る】ということは、その人を【愛する】ということと同じことを意味すると言ってもいいでしょう。イエス様は、私たちを愛してくださっておられます。イエス様は、私たちがご自分の愛を感じることで、私たちの【うち】に聖霊が留まっていると言われているのではないでしょうか。

イエス様は、「わたしはあなた方をみなしごにしておかない。あなた方の所に戻って来る。」と言われます。イエス様は、「みなしご」の悲しさ、辛さ、孤独さをご存知です。だから、いつも側にいてくださることを約束されます。イエス様は、前にも「わたしが行って、あなた方のために場所を準備したら戻ってきて、あなた方をわたしのもとに迎えよう」(ヨハネ14・3)と言われていますが、イエス様は、きょうのみことばの中でも繰り返されています。私たちは、イエス様の【愛】に包まれているのです。私たちが寒さに凍えそうになる時に、暖かい毛布で包んでくださるように、虐められ、無視されて孤独を感じている時に、そっと側にいてくださり、黙って手を握り、肩を抱いてくださるように、イエス様は私たちの側におられ愛してくださいます。

イエス様は、私たちに【聖霊】をお遣わしくださるようにおん父に願うだけではなく、「わたしがわたしの父のうちにおり、あなた方がわたしのうちにおり、そして、わたしがあなた方のうちにいることをあなた方は悟るであろう。」と言われるように、もうすでに、私たちの【うち】におん父がおられることを約束されます。私たちは、もうすでに【三位一体の神】と一体になっていて【愛で充満】された状態と言ってもいいでしょう。

イエス様は、「わたしの掟を自分のものとし、それを守る人、その人は、わたしを愛するものである。……わたしもその人を愛し、わたし自身をその人に現す」と言われます。私たちは、イエス様の掟を私たちの生活の一部とするように、私たちの心と体に浸透させるように、「自分のもの」としなければならないのではないでしょうか。きょうのみことばのキーワードは、【愛】です。もう一度「わたしがあなた方を愛したようにあなた方も互いに愛し合いなさい」という掟を思い起こしながら、きょう1日を過ごすことができたらいいですね。

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