身近な人の死 四旬節第5主日(ヨハネ11・1~45)

ベタニアはエルサレムの南東三キロの所にある町です。ここにはラザロ、マリア、マルタがともに住んでいました。マリアは「主に香油を塗り、その足を自分の髪の毛でぬぐった女」(ヨハ11・2)と言われるほど、主イエスに対する尊敬を持っていました。イエス自身も「マルタとその姉妹とラザロとを愛しておられた」(ヨハ11・5)というほど、お互いに信頼関係が深かったことが分かります。しかもイエスは、彼らの家に二日間も留まっていかれました。イエスにとっても、居心地のよい所だったのでしょう。そんな中、ラザロが亡くなっていきます。姉妹たちが泣き悲しむとともに、イエスもまた「涙を流され」(ヨハ11・35)ます。イエスがどんなにラザロを愛していたかが分かる情景です。

今年の二月十五日、マーガレット・ピートさんという方が95歳で亡くなりました。日本で信徒として生涯をささげ、いろいろな方に宣教なさった方です。一度、「家庭の友」誌の仕事でインタビューをしたことがあります。彼女はイギリスのリヴァプール出身で、若いころ、修道院に入りたいと思っていましたが、両親の反対を受けます。「あなたは協調性がないから、共同生活は難しい」と。45歳近くになって両親、お姉さんが亡くなり、一人だけの生活になりました。海外で宣教したいという気持ちは変わらず、修道会の門を叩いたり、司教様のところへ相談にも行きましたが、受け入れてもらえませんでした。一つの理由には、彼女がとても気が強いことや、従順が難しかったり…。当初、コロンビアへ信徒宣教者のような形で派遣される予定でしたが、コロンビアからの返事がなかなか届かず、そのうちに日本への話があり、日本へ派遣されることになりました。50歳近くでの日本語の勉強はとてもたいへんでしたが、長い間、希望していたこともあり、いろいろな困難を乗り越えていきました。日本では約22年間、清泉女子大学などで英語を教え、退官後も自宅で英会話やキリスト教のことを教えていました。やがて体調を壊し、池袋の病院に入院し、亡くなる前日、病者の塗油を受けました。多くの方々の涙とともに、とても安らかな死でした。

人に奉仕し、永遠の命を信じることのすばらしさを多くの人から教えられます。

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