忍耐 年間第33主日(ルカ21・5~19)

今日のことばで印象に残るのは、「あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない。忍耐によってあなたがたは命を勝ち取りなさい」(ルカ21・18)です。今の時期のような晩秋ともなると、髪の毛が少ない人にとって抜け毛は深刻な問題です。ちょっとふとどきですが「私の髪、私の髪、どうして私を見捨てられるのか」のような替え歌さえ連想しそうです。そんなわびしさが漂うこの時期にイエスが語る「あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない」はまさに福音です。しかも「忍耐によって」と。

約25年前、ある有名なオルガニストが来日し、演奏会が開催されました。ところがその期間中にオルガニストのお母さんが亡くなり、彼は葬儀に参列するため急きょ祖国ドイツに帰ることになりました。訃報が届いた日の夜は、他の会場で演奏したものの、サンパウロで企画した演奏会はキャンセルしてほしいと。プロであるなら、悲しみの乗り越えて演奏したのではないでしょうか。そのため突然のキャンセルで会場費、切符の払い戻し、印刷代など、相当の赤字でした。その経費の一部でも負担してほしいとオルガニストに願うと「なんてことを」ということで、相手にされず…。まさに突然の災害でした。これこそ忍耐を要求される出来事でしょう。

またある時、ある講演会があり、講演者にも許可をもらって録音し、テープ起こしをして雑誌用に記事を掲載予定でした。ところが、講演者に校正を見せると、どうもお説教のような感じで気に入らない、没にしてくれとのことでした。時間がないだけにその時は本当に苦労しました。幸い翌週に同じ会場で講演があり、その方の許可をもらって記事にしました。ほんとうにほっとしたものです。

種々の歩みの中で、「忍耐」をよく要求されます。

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