聖歌や賛歌の認可について――キリスト教知恵袋

典礼の「聖歌」や「賛歌」を歌う場合、中央協議会や司教座が認可していない一般的なフォークソングや歌謡曲を用いてもよいでしょうか?

中央協議会や教区司教が認可していない一般的なフォークソングや歌謡曲を典礼で用いることはできません。

教会に伝わる「古くからのことわざにも『よく歌う人は倍祈ることになる』と」(「ミサ典礼書の総則」19)言われているように、教会は音楽的な伝統を大切にしてきました。『典礼憲章』(112)も、次のように教えています。「全教会の音楽伝統は、他の諸芸術の表現にまさって、はかりしれない価値をもつ宝庫である。それは特に聖歌が、ことばと結ばれて荘厳な典礼の一部をなし、必要欠くことのできない部分を成しているからである。   ……したがって、教会音楽は、祈りをより美しく表現し、一致協調を促進し、また聖なる儀式をより荘厳なものとして豊かにすることにより、典礼行為と固く結ばれるにつれて、いよいよ聖なるものとなるのである。」

この説明からも分かるように、教会音楽は、ことば(歌詞)と結ばれて典礼の一部をなすもの、すなわち「公的な祈り」です。そのために、「聖歌に用いられる歌詞は、カトリックの教えに合致したもの、さらに、主として聖書と典礼の泉からくみ取られるべき」(『典礼憲章』121)ものとされています。教会の歴史の中で、異端派の人々が自分たちの信仰を広める手段として、聖歌を作って歌わせた経緯もありました。典礼の中で用いられる聖歌は祈りの一部であり、信仰の正しい表現でなければならないため、その歌詞は司教協議会(中央協議会)あるいは教区司教の認可を必要としています(カトリック新教会法典825〜 826、「ミサ典礼書の総則」26、「教会の祈りの総則」178など参照)。したがって、司教協議会(中央協議会)や教区司教が認可していない一般的なフォークソングや歌謡曲を、公的な祈りである典礼で用いることはできないのです。

教会音楽がどのようなものであるべきかに関しては、1963年に発布された『典礼憲章』の第6章(112〜121)で取り扱われていますし、また、 1967年には「典礼音楽に関する指針」も公布されていますので、参照していただければと思います。

●回答者=白浜満司教

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