イエス様の愛に応えるという種 年間第19主日(ルカ12・32〜48)

私たちは、友達と遊びに行く時、または大切なお客様が来る時には、ワクワクして着て行く洋服を準備したり、お客様をもてなす準備をしたりして待つのではないでしょうか。もしそれが愛している人だったらどうでしょうか。

きょうのみことばは、私たちとおん父、そしてイエス様との関係を見つめ直すということがテーマとしてあるような気がいたします。みことばは「天に宝を蓄えなさい」と書かれてあります。イエス様は、人々に「恐れることはない、小さい群れよ。あなた方の父は、あなた方に天の国を与えるのを喜びとされる。」と言われます。彼らは、イエス様と弟子たちと共にエルサレムへ向かっている人々でした。イエス様の教えに感銘し、イエス様と親しくし、一緒にいるだけで喜びを持っていた人たちでした。しかし、彼らは他のユダヤ人たちに比べたら少数派だったのです。それだけ、イエス様のお考えや、行動は他のユダヤ人たちから受け入れられていなかったと言ってもいいでしょう。

イエス様は、ご自分について来た人々がこれから起こる迫害、信仰上の苦しみや葛藤、周りの社会から乖離などを心配されておられます。それで、まず「恐れることはない。」と言われたのでしょう。そして、イエス様と行動を共にする人には、おん父が喜びを持って天の国を与えようとしてくださっていますよ、と言われます。これは、私たちにとっても光栄なことではないでしょうか。洗礼の恵みを受けてイエス様について行く私たちは、もうすでにおん父が私たちの場所を天に準備してくださっているのです。

イエス様は、そのために施しをして「自分のために、……尽きることのない宝を天に蓄えなさい」と言われます。私たちは、イエス様について行こうとする時、自ずと「天に宝を蓄えること」をしているのではないでしょうか。イエス様は少し前に「自分のために宝を蓄えても、神の前に豊かにならない者は、このようになる」(ルカ12・21)と言われています。ある神父様が「私が楽しくても、周りの人が悲しんでいると、心から喜ぶことができない。だから、周りの人が喜んでくれるように分かち合うのです」と話されました。神父様は、まず自分が幸せになること、そのためには自分と一緒に幸せになるために周りの人も幸せになってほしいと願い、幸せになるように何かをしようと言われているのでしょう。このことはイエス様が言われる「自分のために『宝を天に蓄える』」ということではないでしょうか。

イエス様は、「腰に帯を締め、ともしびをともしていなさい。主人が婚宴から帰ってきて戸をたたいたら、すぐに開けようとして待っているようでありなさい。主人が帰って来たとき、目を覚ましているのを見られる僕たちは幸いである」と言われます。この言葉は、私たちのイエス様への【愛の表れ】と言ってもいいでしょう。私たちは、子どもが、何かを楽しみに待つ時にお母さんに「まだ、まだ」と顔を輝かせて催促するような気持ちで、愛するイエス様が来られるのをワクワクして待つことができたらいいですね。イエス様が言われる「目を覚ましているのを見られる僕たちは幸いである」というのは、私たちが「ワクワク」しながらイエス様を待つ時けっしてぼんやりと待つことはありえません。しっかりと目を覚ましていますし、「まだ来ないの、いつ来てもいいよ」と準備しているのではないでしょうか。イエス様は、そんな私たちの心を嬉しく思われ、「帯を締めて、その僕たち(私たち)を食卓に着かせ、そばに来て給仕」してくださるのです。

最後にイエス様は、「忠実で賢明な管理人」について話されます。イエス様は、「……主人が帰って来たとき、そのように務めを果たしているのを見られる僕は幸いである。……主人は彼に全財産を管理させるに違いない。」と言われます。自分の全財産を任せるというのは、その人のことを信頼していないとできないことです。一つ間違えてしまうと、裏切られ財産を持ち出されるか、彼が私服を肥やすという危険性もあるかもしれません。イエス様と私たちとは、この「忠実で賢明な管理人」のような関係と言ってもいいでしょう。イエス様は、私たち一人ひとりを信頼され、全財産を愛のうちに任されているのです。

私たちは、イエス様から【全財産】を任されていますが、緊張しないでもいいのです。ただ、イエス様の【愛】に応えようという気持ちを持っていればいいのです。イエス様は、私たちのその気持ちを喜んで汲んでくださり、主人が僕に給仕するように私たちを愛してくださいます。たとえ、私たちの弱さによって失敗をしたとしても、イエス様は、赦してくださいます。イエス様は、「……多く任された者は、さらに多く要求される」と言われています。私たちは、イエス様の全財産という【愛】を任されています。その【愛】を周りの人と分かち合う時、さらに豊かな【愛】へと成長し、喜びへと変わっていくのではないでしょうか。私たちは、イエス様が任せてくださった【忠実で賢明な管理人】となることができたらいいですね。

あなたにオススメ