新しい掟 復活節第5主日(ヨハネ13・31~33a、34~35)

今日のみことばでイエスは「新しい掟をあなた方に与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなた方を愛したように、あなた方も互いに愛し合いなさい」(ヨハ13・34)と語ります。「新しい掟」があれば、「古い掟」が存在することになります。「古い掟」とはいったい何を指すのでしょうか。

「古い掟」として思い浮かぶのは、シナイ山での「十戒」(出20章)でしょう。シナイ山でモーセが十の掟を与えられます。さらに愛に関する掟として、「復讐してはならない。民の人々に恨みをいだいてはならない。自分自身を愛するように隣人を愛しなさい。わたしは主である。あなたたちはわたしの掟を守りなさい」(レビ19・18~19)とあります。復讐、恨みから隣人愛への掟に変化していきます。

善い羊飼いの話では「わたしは命を捨てることもでき、それを再び受けることもできる。これは私が父から受けた掟である」(ヨハ10・18)とか、「わたしが父の掟を守り、その愛にとどまっているように、あなたがたもわたしの掟を守るなら、わたしの愛に留まっていることになる」(ヨハ15・10)と語ります。これらは神と人々との愛を示す掟です。

アウグスチヌスのことばが印象的です。「主はなぜ『新しい掟』と呼んでおられるのでしょうか。思うに、この掟がわたしたちに古い人間を捨てさせ、新しい人間を身にまとわせるものなので、それは『新しい掟』と呼ばれているのです。事実、愛はその掟を聞く人ではなく、むしろそれに従う人を新しくするのです。しかし、あらゆる種類の愛が人を新しくするのではありません。主が『わたしがあなたがたを愛したように』と付け加えて肉的な愛から区別されたその愛こそ、人を新しくするのです。」(「ヨハネ福音書講話」参照)

新しい掟へと変えていくイエスの魅力が、今日のみことばには感じられます。

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