20. 救霊と聖書普及に全力投入

アルベリオーネ神父は、神学校内での教育だけでなく、教会へ出かけて行って直接信者たちに接し、講演し、秘跡をさずけたり、身の飢え相談に乗ったりした。それも一つの教会だけでなく、方々の教会を受け持っていた。司教が司式するときには、式典長として敬虔に祭式者の手伝いをし、儀式の進行を助けていた。またアルバの司教座聖堂では、主任司祭を助け、しばしばミサをささげ、聖書を解説し、告白を聞き、洗礼や葬儀や結婚式の司式までしていた。

アルバ神学校では、アルベリオーネ神父は図書係のほかに、神学校、聖書の香部屋係をしていた。香部屋に何があり、これこれの儀式には何を準備すべきか、どこにしまってあるかを細かく知っていた。司教の委託で、神父は典礼書を書いたそうであるが、現在その書については何もわからない。その代わりに、「礼儀作法書」が残っている。これは、アルバ神学校の司祭たちや神学生たちと協力して、神父がまとめたものである。アルベリオーネ神父の活動目的は、いつも人びとの救霊と福音宣布であった。「救いをもたらす教義に優先権を与えること。福音を人間のすべての思想と知識にしみとおらせること」が神父の活動の信念であった。
続いて神父は述べる。「宗教についてだけ語るよりも、信仰の導きによる理性によってね社会学、教育学、統計、芸術、衛生、地理、歴史、人間のあらゆる進歩をすべて、キリスト教的に語るようにしなさい」と。

「あなた方は地の塩であり、光であり、山の上に建てられた町である」という主イエスの精紳に従って生活したいなら、あらゆる問題や事柄を福音の光で判断しなければならない。福音から最善の解決策が生まれるであろう。

神父によれば、福音書についで次の三つのことが必要であった。

・カトリック要理と一緒に福音書を各家庭に入れること。
・福音書が、すべてのカトリック出版物のモデルとなり、これに霊感を与えるものとなること。
・福音に敬意を表し、これを大事に扱うこと。

当時は、聖体をしばしば拝領するのを恐れ多いというような間違った観念にとりつかれて、聖体拝領をする人も少なかったし、また個人が聖書を自由に解釈するとの恐れから、大衆には、福音書を与えてはいけない。ましてや聖書など渡せないという風潮があった。それで、アルベリオーネ神父は、アルバの司教座聖堂で、日曜のミサの間に福音とカトリック要理を解説していた。ほかの多くの教会でも、この例にならった。神父はこう述べている。

「説教では、ひんぱんに福音を引用し、その解説をしなければならない。この考えから生まれたのが、ずっとのちになって聖パウロ聖堂で行った福音一般、および特に福音についての説教をともなう三○回の礼拝である。その説教は書き留めておいて、のちに出版した。」

・池田敏雄『マスコミの先駆者アルベリオーネ神父』1978年

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現代的に一部不適切と思われる表現がありますが、当時のオリジナリティーを尊重し発行時のまま掲載しております。

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