主の祈り 年間第17主日(ルカ11・1~13)

日本語で「主の祈り」を唱えると「天におられるわたしたちの父よ」で始まります。最初のことばが、「天におられる」なので、日本語の場合は、何となく「天」にアクセントが置かれているように感じますが、実際には「私たちの父よ」、厳密に言えば、「父よ」が大きなメッセージを持っています。事実、ギリシア語原文では「パーテル(父)、ヘーモン(私たちの)」となり、ラテン語では「パーテル(父)、ノステル(私たち)」。英語では「Our(私たちの)、Father(父)」となり、「父」が「私たち」の後になっています。本来は「父よ」という言葉から祈りが始まります。その点で、日本語の場合は「父よ」というアクセントが薄いかもしれません。

今日の福音はルカ福音書が朗読され、ふだん聞き慣れているマタイ福音書の「主の祈り」とは違った味わいがあります。「主の祈り」は「父よ」から始まります。「父」が具体的な存在となり、具体的な必要を語っていきます。具体的にはどのような祈りになっているでしょうか。「み名が聖とされますように。み国が来ますように」(ルカ11・2)で、御父である神に対する賛美のような祈りです。さらに祈りは続き、「わたしたちの日ごとの糧を、日ごとに、お与えください」(11・3)と、願いの祈りになります。その日、その時のものを具体的に願っていきます。さらに「わたしたちの罪をお赦しください。わたしたちに負い目のある人をみな、わたしたちも赦します」(ルカ11・4)と赦し・回心の内容が込められています。ここには、まず自分自身が相手を赦すので、「どうか私も赦してください」という響きがあります。最後は「わたしたちを誘惑に遭わせないでください」(11・4)と、願う祈りが結ばれていきます。

ふだん、私たちはどんな祈りをしているでしょうか。種々のタイプの祈りと比べながら、自分自身の祈りを振り返ってみたいものです。

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