税金の話 年間第29主日(マタイ22・15~21)

2014年の4月から消費税が八%に跳ね上がりました。経済の動向を見極めた上でさらに十%にするか、やがて決まります。だれでも税金のことについては、とても敏感です。

今日のみことばで、ファリサイ派の人々は、自分の弟子たちをヘロデ党の者たちと一緒に、イエスに疑問を吹きかけていきます。「どうお考えでしょうか。ローマ皇帝に人頭税を納めることは許されているのでしょうか、いないのでしょうか」(マタ22・17)と切り出します。ここにはイエスに対する巧妙な罠を感じます。そもそも人々は外国の支配者であるローマ帝国のもとにあり、数多くの負担を強いられていました。ましてや税金ともなると思い負担を強いられ、だれしも税金を払いたくないと思っていたことでしょう。

みことばの中に出てくる「人頭税」とはいったい何でしょうか。これは納税の能力に関係なく、すべての国民一人につき一定額の税を徴収するものです。消費税とともに、所得がない人にも適用できるため、合理的には思えます。しかし、所得がなくてもそこに住んでいるだけで課税されるため、支払い能力がない場合には、その地を離れることさえありました。ローマ帝国にすれば、住民から均等に税収が得られるということで導入していたのでしょうが、人々の反感は並大抵のものではありませんでした。

こうした中で、イエスが人頭税を払わなくてもよいなどと語ってしまうと、ローマ帝国の役人から逮捕されることになります。払うとなると、人々の反感をかってしまいます。そんな中で、デナリオン銀貨を持ってこさせ、それを使いながら「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい」(マタ22・21)とイエスは答えていきます。とても的確な答えと言えるでしょう。「税金を払え」とも言っていないし、「払わなくてもよい」と言ったわけでもありません。イエスの賢明な答えに敬服します。

皇帝に限らず、神に対してどの程度お返ししているかを振り返る材料を私たちに提供してくれます。

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