不正な管理人 年間第25主日(ルカ16・1~13)

この箇所ではイエスが私たちに不正を勧めているように感じます。イエスは私たちに何を語りたいのでしょうか。

中近東の習慣によると、金持ちは自分の土地を小作人に貸し付けますが、これを管理する管理人を別に置いていました。管理人は小作人と直接契約をし、主人に納める分と自分の取り前を自由に決定する権限を持っていました。金持ちが管理人にすべてを任せるのは、ガリラヤでも例外ではありませんでした。

そんな中、「この男(管理人)が使い込んでいる」と告げ口する者が現れます。「使い込む」とは、「管理義務を怠っている」「横領している」の意味にも該当し、この管理人は、自分の仕事がやがて取り上げられる心配し、不正を働いていきます。

この当時、不正と言われるのは、ユダヤ人が同胞から貸し付けた金の利子を取ったり、手数料を取ったりするのは、神の律法によって禁じられていました(出22・25、レビ25・36、申23・19~20)。ただ法律の抜け道があり、それは貧しい人にだけ適用されていました。それは貧しい人を搾取から守るためです。

そこで「油百バトス」を「五十」と書き直すように言います。つまり、油百バトスの借用書を「五十」にしたのは、そもそも五十バトスが利子であったことになります。利子100%の高利貸しだったので、この書き換えは利子を受け取らないということになります。また「小麦百コロス」を「八十コロス」と。ここでは25%が利子であったことが分かります。

この時代、エジプトでは食料品の利子は50%だったと言われます。たとえの油では100%、小麦では25%ですので、その中間ということになります。いずれにせよ、債務を差し引いた分を利子と考えれば、主人の財産に実質上の損害を与えていません。

「不正な管理人」と否定的な表現ですが、利子を取らないで、やりくりするところに賢明なやり方が見えてきます。

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