わたしの軛は負いやすい 年間第14主日(マタイ11・25~30)

六年前の3月11日、東日本大震災が起こりました。私はその時、東京にいて会員と二階の部屋で面接をしていました。都内でも震度5強の地震で、今までに体験した中では最も大きかったでしょう。最初は緩やかに揺れていたのですが、だんだん強くなり、あまりの揺れに怖くなって机の下に隠れました。それでもしばらく横揺れが続き、上から蛍光灯が落ちそうで、正面の大きなガラスも割れそうでした。3分くらい揺れは続いたでしょうか。それから20~30分して余震が起こり、その時も机の下に隠れました。震源地に近い宮城県、岩手県、福島県などはもっと甚大で、これらの地域は建物の損壊だけでなく、津波によって多くの犠牲者たちが出て、現在でも行方不明の方がたくさんいらっしゃいます。こうした震災で、イエスの「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう」という言葉がとても響いてきます。

さらにイエスは「わたしは柔和で謙遜な者だから、わたしの軛を負い、わたしに学びなさい」(マタ11・29)とも語ります。「軛」は「頚木」、「首木」とも書きます。二頭、三頭立ての牛や馬につける木で、イエスが語る「軛」とはどのようなものでしょうか。それは拘束されているように感じますが、弱くて元気のない牛や馬を、元気なイエスがこの首木を使って引っ張っていくことです。

かつてファリサイ派の人々はモーセが定めた「十戒」以外に、613からなる細かい掟を設けていました。そのうち248は「…しなさい」という内容、365は「…してはいけない」という否定的な内容でした。当時の人々は、このような掟でずいぶん拘束されていたことになります。そんな彼らに対してイエスは、「わたしの軛は負いやすく、わたしの荷は軽い」と語ります。

重荷や苦労が耐えない人生であれば、イエスが「軛」を使って私たちを導いてくださる恵みを今日のみことばから味わいたいものです。

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