三位一体の結びつき 三位一体の主日(ヨハネ3・16~18)

「三位一体」の教義を説明することはたやすいことではありません。三つが一つと言われても、三つは三つ、一つは一つと答えてしまうことでしょう。しかし、御父、御子、聖霊が三位でありながら、唯一の神であることを教会は伝統的に主張します。この難問のために多くの人がどれだけ悩み、議論を展開したことでしょう。アウグスチヌスの「三位一体論」、トマス・アクィナスの三位一体に関する解説がありますが、これらを読むとさらに難しく感じるかもしれません。

今日のみことばで印象的なことばは、「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された」(ヨハ3・16)です。「世(コスモス)」という語は新約聖書で185回使われ、そのうち78回はヨハネ福音書に用いられています。「この世」と用いられることが多く、神ないしイエスに対立したり、反抗する世界や勢力を示唆するものです。このことから、この箇所でも神やイエスに対立する言葉として用いられています。

そんな「世」であるにもかかわらず、神は独り子であるイエスを与えるほど、この世界を愛されたのです。しかも、十字架というその当時では最も重い刑罰で身をささげました。イエスは、「独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るため」(ヨハ3・16)と語ります。その当時、この世の人物としては、どんな人を取り上げることができるでしょうか。群衆をはじめ、ユダヤ人たち、下役たち、役人たち、ファリサイ派の人々、祭司長、大祭司、律法学者など…。こうしてみると、イエスの敵対する人たちがどんなに多かったことでしょう。

敵対者が数多くいたにもかかわらず、全ての人々の救いをイエスは望まれました。三位一体の愛は、御父、御子、聖霊の中での結びつきとともに、私たち人間同士の結びつきの大切さをも教えてくれます。

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