一致 聖霊降臨の主日(ヨハネ20・19~23)

創世記11・1~9の箇所において、「バベルの塔」の話が登場します。最初の部分に「世界中は同じ言葉を使って、同じように話していた」(創11・1)とあります。ところが彼らは「天まで届く塔のある町を建て、有名になろう」(創11・4)とします。主はその状況を見て、彼らの言葉を混乱(バラル)させ、そこから彼らを全地に散らされます(創11・9)。有名になりたいなど、人間の傲慢がせっかくの一致を破壊していきました。

それに対して、聖霊降臨の出来事においては「五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた」(使徒2・1~2)とあります。「バベルの塔」の話との大きな違いは、「バベルの塔」では、何を差し置いても塔を高く建て、有名になろうとする野心がありますが、五旬祭の場面では、他の人と一つになっていっしょに祈ることです。まさに分裂と一致の違いです。さらに「炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった」(使徒2・3)と。こうして一同は聖霊に満たされて、ほかの国々の言葉で話し出します。分裂していたものが、いっしょに集まって祈ることによって、また聖霊の恵みによって一致の恵みを取り戻していきます。こうして「神の偉大な業」が現れていきます。

福音書の中では、イエスが息を吹きかけることによって聖霊の恵みの授与が行われます。「聖霊を受けなさい。だれの罪でも、あなたがたが赦せば、その罪は赦される。だれの罪でも、あなたがたが赦さなければ、赦されないまま残る」(ヨハ20・22~23)と。息を吹きかける行為は、人間に生命を与えた創造の場面(創2・7)を想起します。それは新たな生命の時…。

聖霊の息吹によって一致、いのち、さらには教会の誕生など、私たちは神様の偉大な業を体験できます。

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