人の話を聞く 年間第16主日(ルカ10・38~42)

毎月、ガスメーターの検針のため、東京ガスの担当者が修道院へやってきます。その方は、設置されているメーターを見て小さな機械に入力し、その後、「今月の請求額です」と言って計算書を渡してくれます。また同様に、宅配業者が荷物を持ってくると、荷物とともに伝票をくれ、それにサインをすると、受け取ったということで、小型の機械にデータを入力していきます。それを見ていると、こういう仕事はコンピュータを扱えないとできない仕事なんだなあと思います。

最近、入社したけれど一か月、二か月で会社を辞める方に出会ったりします。退職する理由には、人間関係がうまくいかないこと、自分の理想とははるかに違った労働、給料の安さなどがあります。これらの理由で、うつ病やノイローゼになる方も多いことでしょう。

聖書の中で「マリアは主の足元に座って、その話に聞き入っていた。しかし、マルタは数々のもてなしのため、忙しく立ち働いていた」(ルカ10・39~40)と記され、マリアとマルタはまったく対照的です。マルタは「忙しく立ち働いていた」ので、たくさんの仕事を抱え、元気いっぱいにもてなす様子が表現されています。一方のマリアの方は「その話に聞き入っていた」と。例えば、マリアが日頃の疲れやストレスで「うつ病」を抱えているならどうでしょうか。仕事をする気にもなれないでしょう。そんな病気を抱えたマリアをイメージしてみると、イエスの話によってマリアはすっかり癒やされるのではないでしょうか。

ある日曜日、教会でのミサを依頼され、その教会へ行きました。ミサが終わり、信徒会館でみんなとお茶を飲みながら談笑していました。久しぶりに会う信徒たちでしたので、楽しい時間を過ごすことができました。何だか、マリアのような気分になり、ふだんと違って信徒たちの話を聞くゆっくりした時間でした。すると、一人の信徒の方が何かと気を遣い、昼食のためということでサンドイッチを持ってきてくれました。他の方々も食べているならまだしも、みんなの中で一人だけ食べるとなると勇気がいるものです。結局、それを修道院に持ち帰って食べましたが…。お世話をされる方は何かと気を遣っていらっしゃるのですが、何となく落ち着かない感じでした。ちょうどマルタのような雰囲気かなあとも思いました。

いろいろな出会いを通して、人の話にゆとりをもって聞く大切さを感じます。

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