恐れずに 復活の主日(マタ28・1~10)

作曲家のヘンデルで作った曲の中に「メサイア」があります。バッハの「マタイ受難曲」とともに、宗教音楽としての大作です。この曲は三部構成になっていて、有名な「ハレルヤ」のコーラスは第二部の中に入っています。1743年にロンドンで初めて演奏されたと言われますが、実際にはその一年前の1742年4月13日、アイルランドのダブリン市内で演奏されました。アイルランドで語学を勉強していた時に、先生に連れられて語学学校の仲間たちといっしょにその場所を訪れたことがあります。その二階にはヘンデルが「メサイア」を演奏する時に使ったと言われるパイプオルガンがあり、奏かせてくれました。とても歴史のあるオルガンをいとも簡単に演奏の許可を与えてくれたのには驚きました。あいにく「メサイア」の「ハレルヤ」の楽譜を持っていなかったので、その代わりに「アヴェ・マリア」や「サルヴェ・レジーナ」を演奏し、学生たちも歌ってくれました。約250年前のオルガンとはいえ、荘重な響きに感無量でした。

「ハレルヤ」は復活の喜びを伝えるものですが、マタイ福音書は今日の箇所で復活をどのように描写しているでしょうか。「その(天使の)姿は稲妻のように輝き、衣は雪のように白かった」(マタ28・3)と描写しています。この箇所から主の変容の場面を思い出します。そこには「イエスの姿が彼らの目の前で変わり、顔は太陽のように輝き、服は光のように白くなった」(マタ17・2)と。天使とイエスとの間にはどのような違いがあるでしょうか。天使の場合には「稲妻のように」「衣は雪のように」、イエスの場合には「太陽のように」「服は光のように」と。天使とイエスとでは、輝き方が違っています。

また天使は婦人たちに「恐れることはない」、イエスもまた婦人たちに「恐れることはない」と語ります。恐れが最初のうちはあったのでしょうが、それを乗り越えて宣教へと邁進していきます。私たちもイエスから派遣された者として、恐れることなく前向きに復活の喜びを伝えたいものです。

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