神の摂理 年間第8主日(マタイ6・24~34)

「明日のことまで思い悩むな」と今日のみことばは結びます。『バビロニア・タルムード』の中に「明日のことを心配するな。その日に何が起こるか、お前には分からないからである。あるいはお前は明日生きていないかもしれない。そうすればお前は自分のいない世界のことを心配していることになる」と。箴言27・1にも「明日のことを誇るな。一日のうちに何が生まれるか知らないのだから」とあります。人間は昔から目先のことにクヨクヨしてきたのでしょう。目の前にあることについて私たちは心配しますが、長い目でみると、それは些細なことだったりします。イエスのことばには、少々のことでクヨクヨしない気持ちが伝わってきます。

またイエスは「空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥をも養ってくださる」と語ります。イエスは弟子たちと共に、空を自由に、しかものびのびと飛んでいる鳥を見ながら、神様の私たちへの計らいがいかに大きいものかを語りかけたのでしょう。

さらにイエスは「野の草でさえ、神はこのように装ってくださる」とも語ります。パレスチナの草花は色彩豊かですが、寿命はとても短いものです。雨期の後に数週間もすれば、花はしぼんでしまいます。それでも神様は養ってくださいます。7年前の8月下旬、友人と一緒に中央アルプスの空木岳(うつぎだけ)に登りました。樹林帯を過ぎて、ハイマツの至る途中には、ニッコウキスゲの群落がとても鮮やかに咲き誇っていました。ずっと登りつめてきただけにその花は疲れた心身を癒してくれました。その花も長期にわたって咲くわけではありません。パレスチナの草花と同様に、短命です。それでも神様は養ってくださるのだなあと思いました。

私たちの周りを見渡すと、数知れない神様の摂理があり、恵みに満ちたものを深く感じるのではないでしょうか。

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