愚か者 年間第6主日(マタイ5・17~37)

東京で「バカ」、関西で「アホとちゃうねん」と言われてもそんなに頭にこないのでしょうが、逆に東京で「お前アホか」、関西で「お前はバカか」と言われると、とても頭にくるようです。同じ言葉でも地域によって感じ方が違います。

あるお父さんが子供に対して口癖のように「バカ」、「バカ」と言っていたら、子どもが「お父さん、僕に対してそんなに『バカ』、『バカ』と言われると、僕はほんとうにバカになるよ」と答えたそうです。

今日の言葉で「兄弟に『ばか』(ラカ)と言う者は、最高法院に引き渡され、『愚か者』(モロス)という者は、火の地獄に投げ込まれる」とあります。それに対して、フランシスコ会訳は「兄弟に『愚か者』(ラカ)と言う者は、衆議会に引き渡され、『ばか者』(モロス)と言う者は、火の地獄に投げ込まれる」とあります。両者には同じ語ではあっても、訳が違っています。本来はどんな意味かを原文のギリシア語で調べてみると、「ラカ」は「頭がからっぽ」、「モロス」は「愚かな」「間抜けな」「馬鹿げた」といった意味を持っています。これらのことから、「ラカ」「モロス」に含まれている「バカ」や「愚か者」の意味が分かるのではないでしょうか。

また「ばか者」(ラカ)とは、ユダヤ人の間では、神を敬わない者の意味に用いられていました。「愚か者」という場合には、みことばの中にも出てくるように、火の地獄に投げ込まれると言います。つまり、重い刑罰を受けることです。いずれにせよ、とても軽蔑的な表現ではあるので、私たちはこれらの言葉をかけられたくないし、かけないようにしたいものです。しかも相手が「兄弟」であるので、いくら身近な人とはいえ、尊敬すべきでしょう。「親しき中にも礼儀有り」という言葉があるように…。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

  1. 今日(2月24日)は、サイゴン市内から車で4時間(距離にして200kmくらい)くらいのバオロックとい…
  2. 「サプライズ」という言葉があります。もちろんこれは、「驚かせる」とか「驚き」という意味ですが、思いも…
  3. アルベリオーネ神父はひ弱い体のゆえに徴兵検査では不合格であった。しかし第一次大戦が始まってからは、イ…
  4. 今日の箇所は「主の変容」の場面で、「弟子たちの前でイエスの姿が変わる」ことを思い起こす所です。場所は…
  5. 聖ペトロの使徒座の祝日は、ペトロを礎として建てられた教会の一致を記念する祝日で、2月22日に祝われま…

ピックアップ記事

  1. 「ゆるし」と「ゆるしの秘跡」の起源はいつごろでしょうか?聖書をひもとくと、人間が犯す重大な罪は、…
  2. ちょうど今の時期は夜明けが遅く、日没が早くなり、光のありがたさを特に感じる時期です。冬至も間近で、寒…
  3. 「体で覚える」という言葉がありますが、私たちは、初めてのことに関して、いくら説明されたり、本を読んで…
  4. カトリックの葬儀ミサ・告別式は、家庭でできないのでしょうか?キリスト教徒にとっての葬儀、その構造…
  5. 6月はみ心に捧げられています。サンパウロ東京店(4階)にてみこころフェアを開催いたします。関…
PAGE TOP
Translate »