復活にあずかるという種 年間第32主日(ルカ20・27~39)

この世に生まれてきた私たちにとって【死】は、早いか、遅いかという違いはありますが、避けては通ることができないものです。洗礼の恵みをいただいている私たちは、死んだ後も【復活】するということを信じています。ミサの中で私たちは、司祭の「信仰の神秘」という言葉の後に、「主の死を思い、復活をたたえよう、主が来られるまで」と唱えています。教会の中でキリストの【復活】は、まさに【信仰の神秘】なのです。

私たちは、人が【復活】するということを信じてはいても、【死】は、この世に残る人にとっては、辛く悲しいものです。時には、諦めることも、納得することもできないことがあるでしょう。また、【死】を待つ人にとっても、後に残る人のことを思うとき、同じように辛いことだと思います。ですから、【死】からの【復活】というのは、【信仰の神秘】なのではないでしょうか。

きょうのみことばは、復活を信じないと主張するサドカイ派の人とイエス様が【復活】について問答をする場面です。ここで注目をされるのが「復活はないと主張するサドカイ派の何人かが近寄ってきて、イエスに尋ねた。」ということです。彼らは、復活を信じないと主張しているのですが、「7人の夫を迎えた妻が、死んだ後に誰の妻になるのか」というような、【復活】について質問をイエス様にしているということです。私たちは時々、答えがほぼ分かっているにも関わらず質問をしてみたり、または、本当にその答えがあっているのかを確かめたいという気持ちから質問してみたりすることはないでしょうか。もし、前者のような問いでしたら、イエス様にとって「ナンセンスな質問」になりますし、後者ですと「大切なことだから、しっかりと教えなければならないこと」ということになるでしょう。イエス様は、彼らの質問に真剣に向き合い彼らに答えられます。

イエス様は、彼らに「この代の人は、娶(めと)ったり、嫁いだりするが、次の代に入るにふさわしく、また死者の中から復活にあずかるのにふさわしいと認められる人々は、娶ることも、嫁ぐこともない。この人たちはもやは死ぬことはありえない。彼らはみ使いに等しく、復活にあずかる子らとして、神の子だからである。」と答えられます。イエス様は、サドカイ派の人々に対して、「復活は、あります。」と一言だけ答えるのではなく、彼らが質問をしてきた「誰の妻になるのか」という問いを用いながらお答えになられます。このことで彼らは、自分たちが質問した内容を振り返り、復活ということを「信じないのではなく、信じるもの」になっていくのかもしれません。

私たちは、人に何かを相談するとき、「あなたは、このようにしなさい」と頭から答えられるとどこかに引っかかる場合や、逆に、「そんなこと分かっているのに」と反発を覚えるということがあるのではないでしょうか。イエス様は、サドカイ派の人たちが主張している「復活はない」ということに対して、「本当に復活はないのか。自分たちの主張は間違いだったのではないか」と考えさせるように、自分たちで答えを見つけ出すような答え方をされます。私たちは、このイエス様のお答え方を日常の中で使えるかもしれませんね。

では、イエス様が言われる「次の代に入るにふさわしいと認められる人々」とは、どのような人々なのでしょう。パウロは、「……わたしたちの父である神が、あなた方が善い業に励み、善い言葉を語る時いつも、あなた方の心を励まし、強めてくださいますように」(2テサロニケ2・16~17)と伝えています。この言葉は、私たちが日常の生活の中で「善い業に励み、善い言葉を語る」ことを勧めていますし、同じように、私たちがこれらのことをするときにおん父が助けてくださるということを伝えているのではないでしょうか。イエス様は、「神は死者の神ではなく、生きているものの神である。すべての人は、神において生きているからである」と言われます。私たちにとってこの言葉は、心強く、励まされることだと思います。

きょうのみことばのテーマは、【復活】と同時に【復活へ向かうための生活】ということではないでしょうか。パウロは、「『キリストは死者の中から復活された』と告げ知らされているのに、どうして、あなた方の間に『死者の復活はない』と言う者がいるのでしょうか。もし、死者の復活がないとしたら、キリストも復活しなかったでしょう。しかし、キリストが復活しなかったとしたら、わたしたちの宣教も無意味なものであり、あなた方の信仰も無意味なものとなるでしょう」(1コリント15・12~14)と伝えています。私たちは、死者の復活につて、本当に理解することはできませんが、信仰を持って信じ、今、生きている私たちが、おん父の助けを願い、助けをいただきながら、「復活にあずかるのにふさわしい生き方」をすることが出来たらいいですね。

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