「三位一体」という表現 三位一体の主日(ヨハネ16・12~15)

「三位一体」という表現も最近では耳慣れするようになりましたが、この表現はいつから使われるようになったのでしょうか。『カトリック大辞典』(研究社発行)を参考にすると、「三位一体」という表現は、「『一つにまとめられた三つのもの』を意味する『トリアス』という言葉である。現存する資料にトリアスという語が最初に現れるのは、一八一年頃に書かれたアンティオキアのテオフィロスの著書においてである(『護教論』2、15)。ラテン語のトリニタスを最初に用いたのは、テルトゥリアヌスである。キリスト者たちはまた、父と子と聖霊との一体性と区別を示し、さらに御子と聖霊の御父からの由来を示すためにさまざまな譬えを考え出した。①泉、川、用水路、②太陽、光線、輝き、③根、木、花、④木、花、香などである」。確かに「一つにまとめられた三つのもの」と言われても、何のことだろうと思うことでしょう。難しい教義だけに、自然界にまつわる譬えを考え出したのかもしれません。

事実、「三位一体」という表現はとても古い歴史をもっています。「一つにまとめられた三つのもの」ということで、アレキサンドリアの司祭であったアリウス(256年~336年)の異端が生じ、そのために聖アタナシオ(296年~373年)、さらにはカパドキアの三教父(バジレイオス、ナジアンズのグレゴリオ、ニッサのグレゴリオ)が、解決のために道を切り開いていきます。こうしてアリウスの意見は排斥され、三二五年にニケア公会議が開催され、そこで唯一の神は、父、子、聖霊の三つのペルソナということが決定されていきます。さらに四五一年のカルケドン公会議で確認されていきました。

教義の側面で三位一体を考えていくと、何となく厳格さが漂ってきますが、御父、御子、聖霊が一つであるという教えの中に、一致のモデルともいえるものが見えてきます。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

  1. 2017/6/29

    使徒聖パウロ
    私たち聖パウロ修道会の創立者アルベリオーネ神父は、2003年4月27日に列福されました。このアルベリ…
  2. 2017/6/29

    聖ペトロ
    6月29日は、聖ペトロと聖パウロという教会の礎となった二大聖人を祝う日です。今回は、二人のうち聖ペト…
  3. 今年は、寺島尚彦氏が「さとうきび畑」を作詩作曲してちょうど50年になります。寺島氏との思い出や詩に込…
  4. リヨン(現在のフランス)の司教聖イレネオの記念日は6月28日です。イレネオがいつどこで生まれたかは、…
  5. 2017年6月30日、聖パウロ修道会若葉修道院におきまして終生誓願式が行われます。終生誓願式…
“神父・修道士になるには”

ピックアップ記事

  1. 教会は、聖チリロと聖メトジオの兄弟を2月14日に祝います。この2人の聖人は、教皇ヨハネ・パウロ2世に…
  2. 2017年1月22日、ブラジルのサンパウロ修道院において、フランシスコ・ガルヴァオ神学生、ホアオ・パ…
  3. 私たちの中には、善を行おうとする心と、悪を行おうとする心の2つの心があるのではないでしょうか。どちら…
  4. 【あっと言う間にクリスマスシーズンへ!】そろそろ年末のイベント準備が始まる頃ですね。サンパウロ東京…
  5. 教会の聖堂正面にある十字架像や復活像の変遷について教えてください。十字架刑はローマ帝国の処刑法の…

アーカイブ

PAGE TOP
Translate »